横浜港の沖合に停泊中のクルーズ船について、厚生労働省は乗船者のうち日本人3人を含む10人が新型コロナウイルスに感染していることが確認されたと発表しました。クルーズ船に残された乗客や乗員はこの後、どうなるのでしょうか。横浜港から報告です。
(伊従啓記者報告)
ダイヤモンド・プリンセスには、いまだに3700人の乗客乗員が残ったままです。ただ、5日から14日ほど留め置かれることになりました。というのも、加藤厚生労働大臣が「潜伏期間を考え、必要な期間、船内にとどまって頂きたい」との考えを示したからです。5日朝の状況ですが、感染者が確認されたことから、午前9時ごろからクルーズ船に海上保安庁の巡視艇を横付けし、感染者を港へと移す作業が行われました。また、この搬送の前に船内では「公共の場所から部屋に戻るように」とアナウンスがありました。中にいる乗客の一人は「船内にとどまってくれというのは致し方ない。ただ、14日間、船室でどう過ごすか困惑している」と語っています。まだ残り242人分の検査の結果が出ていないことから、今後、14日ほど留め置かれる間、何らかの制限下での生活を余儀なくされる可能性があります。
本日放送の情報ライブミヤネ屋にて、ダイヤモンド・プリンセス乗客の方が生電話で現在のダイヤモンド・プリンセス船内の様子を語りました。
船内のものものしい空気が伝わってくる中継で見ていて怖くなる内容だったのですが
その情報を箇条書きにしてまとめてみました。
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船内の状況は?
・マスクは搬入したという情報が入ったが配られていない。
・洗濯機はあるが使って良いのかどうかはわからない。
・高齢者や持病を持っている人の薬はどうなるのかわからない。
・テレビがつながらず情報が入らないため今どういう状況かは全然わからない。
・スマホを持っていない人もいて、その人達は情報が本当に入ってこないのでは?
・フロントデスクも電話が繋がらない為、船内での事についてどこに連絡して良いのかわからない。
・地上の人たちのほうが情報を知っているのかも。
・既に16日間乗船している為、ここから14日間となると現実味がわかない。
・これからどうなるのかわからない。
・窓も開けられない部屋で息苦しさを感じる。
・部屋から出て良いのかもわからない。
・部屋から出ると船内スタッフに注意された。
・厳戒態勢で船内はピリピリしている。
・10人も陽性反応が出ているという事実があり、自分も感染していないという保証はない。
聞いているとホラーやパニック映画のような状況です…
感染者の状況、集団感染の可能性は?
ダイヤモンド・プリンセス号の乗客はなんと3711名。
現在陽性反応が出たのは10名ですが、乗客3711人中検査を受けた人は273人だけだそうです。
その273人の中で検査結果が判明したのがまだ31名しか居ないのですが、すでに陽性反応が出た人が10名、実に1/3の人数。
残りの検査を受けた242人は検査結果がまだ出ていない、そもそも検査を受けていない人が3400人近くも居るわけですから、
その中で1/3の人が感染していると考えると…なかなか恐ろしい数字ですね。
体調不良を訴える人は120人にものぼっている事も報告されており、隔離された船内で感染が広がる、ということにもなりかねないのでは…
乗客はこれからどうなる?
ずっと部屋に閉じ込められたままだと精神的にも疲弊していきますよね。
常備薬の問題もあるし、船内の方にとっては厳しい状況が続くのではないでしょうか。
ともかく、乗客の方の不安を取り除くような施策が取られる事を願っています。